レーザー治療について
当院では動物医療において先端技術であるレーザー光による医療応用を実施しています。痛みの緩和や、出血を抑える手術、歯周病の殺菌、椎間板ヘルニアの幹部縮小など、さまざまな分野で効果を発揮してくれる機器です。
適応1痛みの緩和・創傷治癒
半導体レーザーの光は近赤外線の性質で生体組織を透過しやすいため、組織内部への光の温熱効果をもたらします。
適応2手術への応用
レーザーを使用しながら切開することで、出血を極力抑えることができます。また、血管などをシーリングすることによって、体内に残る手術糸を減らすことが可能です。
適応3イボなど小腫瘤の蒸散
体表にできたイボなどの小さな腫瘤(5㎜程度)を無麻酔で蒸散することができます。ただし、症例によっては局所麻酔が必要になることがあります。
適応4ハイパーサーミア(温熱療法)を利用したガン治療
ガンを含めた腫瘍の治療法には外科療法、放射線療法、化学療法(抗ガン剤治療)などがありますが、どれも多かれ少なかれ苦痛や身体への負担を伴います。ハイパーサーミアとは腫瘍細胞と正常細胞の耐熱性の違いを利用した治療法で上記の治療法の補完代替療法となります。痛みや身体への負担が軽いことが特長です。
適応5緑内障の治療(レーザー毛様体光凝固術)
眼球上の強膜からレーザー光を当てることで毛様体の破壊を行い、眼房水の貯留を低減。これで、眼圧をコントロールすることができます。
適応6歯肉炎・歯周病治療
歯周ポケットにレーザーを間欠的に照射することにより、歯周病の原因菌を殺菌します。また、不良肉芽を焼灼することも可能です。ヒトの歯科ではすでに20年近い実績を持つ治療法です。
適応7逆さまつげ治療
逆さまつ毛が眼球に当たっているとそれが刺激になり、目ヤニや涙焼けの原因となることがあります。従来の逆さまつ毛治療というと、目に触れている逆さまつ毛をマイクロピンセットを用いて抜くというものでしたが、これだと毛根部分は温存されているためにしばらくするとまた生えてきてしまい再度の処置が必要となりました。しかしながらレーザー照射を行い逆さまつ毛の毛根部分を選択的に破壊すると、周辺の組織へはダメージを与えず、半永久的な脱毛効果が得られ、何度も処置をせずによくなり快適にお過ごしいただけるようになります。